塩分を取らないシンプルな食事~塩分6グラムのやりくり上手

美味しいもの

美味しいものは「甘い・しょっぱい・辛い・脂っこい」のいずれかである。これだけを並べて書くといかにも体に悪そうだ。実際に体に悪いのだが、食べ過ぎが体に悪いのであって、食べてはいけないということではない。


塩分制限とは塩分ゼロではない、健康的な塩分量とは


塩分制限6g

心筋梗塞を起こして早10ヵ月が過ぎた。この間、塩分制限6gを続けてきた。辛いかと言えば辛い。美味しくないのである。かと言って死ぬほどつらいかと言えば、死ぬよりはましだ。

苦しいのは一瞬

ちなみに心臓が止まって苦しいのは一瞬だった。10ヵ月と比べればわずかな時間である。ICUで1週間、一般病棟でリハビリ10日間、無事生きて戻れた。それから自宅で塩分制限生活が始まった。

体の塩抜き

まず体の塩抜きからである。入院中に十分に塩分制限をしていたので塩抜きは終っているはずだ。塩抜きと言うのは体の塩分を抜くということではなく、塩分に対する味覚を敏感にするためにとにかく塩分を取らずに生活することだ。

塩分ゼロの食事

3日間くらいなら塩分ゼロでも体に支障は起こさないだろうという根拠のない理屈で塩分ゼロの食事らしきものを食べて過ごした。ご飯・果物・野菜・卵・鶏むね肉が主である。空腹になるまで我慢すると食べれることは食べれる。美味しいはずがない。

減塩調味料

この3日間に減塩調味料を探し出した。塩分かナトリウム表示のないものは食べないと決めた。楽天の無塩ドットコムでお試しセットがあったので頼んでみた。確かにしょっぱくはないが味はある。近くのイオンでも減塩調味料を買ってみたが同じだった。



塩分制限の食事は頭を使うパズルと同じだ


ナトリウム量×2.54

例えば「やさしお」という減塩の塩がある。50%カットなので単純に考えれば、塩分リミットの6gは12gまで使うことが可能ということだ。100g中の塩分相当量が46gである。ナトリウム量×2.54=塩分相当量なのだが1000mg=1gという換算がけっこう面倒くさい。

塩分は偉大である

鶏むね肉を素焼きしたものにやさしおを指先につまんでほんの少しかけて食べてみた。その味と言ったら、経験したことのない人には分からないほどの美味さだった。塩分は偉大である、そして「やさしお」に感謝、製造元の味の素社に感謝である。



これならいける

「これならいける」と確信した。ただ厄介なことに外食はできない。大好きな麺類も食べることができない。麺類には製造過程で塩が練り込まれているからだ。もちろんスープもつゆも塩分の宝庫である。外食はあきらめた。

香辛料と酢

塩は「やさしお」に変えた。ただ塩だけでは味に変化がない。香辛料と酢で味に変化をつけることにした。イオンのスパイス棚の前で悩みながら買っては試し、買っては試しを続けた。結局、粗挽き黒胡椒・一味唐辛子・七味唐辛子が常備品となった。

4種類の酢

酢は、黒酢・リンゴ酢・バルサミコ酢・米酢の4種類の酢を冷蔵庫に入れている。色々混ぜて使ったほうが美味しいと思うようになった。例えば野菜サラダには、りんご酢ベースでバルサミコ酢を混ぜてかけ、後がけで黒胡椒とやさしおを少しだけかけるようにしている。



塩分制限は50%調味料を上手に使うと楽しくなる


50%になると

次は日本人ならではの醤油と味噌である。醤油も減塩醤油が何種類も市販されている。10%未満の減塩は減塩の内に入らない、20%だと甘さを感じる、30%であきらかに減塩しているのがわかる、50%になると別の調味料になる。そして今は後がけ用は50%、味付け用は20%を使っている。

味噌自体に味

味噌汁が飲みたいときもある。味噌は塩分量の計算が面倒くさい。というのは味噌自体に味があるので、塩分よりも味噌の味の方を感じてしまい、塩分による満足度が薄れるのである。今は小分けされた減塩味噌汁の素を半分にして使っている。自分でもかなりの薄味だと思うので改良の余地ありだ。

3食しっかり食べる派

食事は3食しっかり食べる派である。つまり6gの制限を考えれば1食2gだ。朝食に塩分を取らなければ昼食と夕食で各3g、減塩調味料を使えば1食に5gを目安にして食べることができる。さらに夕食の塩分を控えれば昼食は10gは食べることができる。ただ計算が面倒なので昼食と夕食に5gを目安として食べている。



シンプルな食事とはなんだろう?


大きな問題

ここで大きな問題はメニューにバリエーションがないことだ。毎日同じ食事だと飽きる。家畜の飼料と同じだ。「味覚」という楽しみを差し引いても、毎日飽きない食事を食べるにはどうしたらよいのか。

シンプルな食事

答えは「シンプルな食事にすること」に落ち着いた。料理の素材は3つまで、生で食べる以外は、素焼きか蒸すか、ソースにからめるだけである。例えば昼食の定番は、鶏むね肉と冷凍ミックスキノコのトマトソースを、パスタか混ぜご飯(麦・五穀・枝豆など)にかけて食べている。味付けはやさしおと香辛料のみ、たまに生のハーブをのせる。

食事療法

決してインスタ映えのするような食事ではない。グルメな食事ではなく食事療法なのである。そして毎日食べても飽きない食事を見出すことが今の楽しみである。そのおかげでメニューのバリエーションも少しずつ増えてきた。

今の私にとってシンプルな食事とは
「毎日食べてもあきない食事」である。