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9月16日に総務省統計局から「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」というトピックスが発表されました。前回に引き続きこの資料と「高齢社会白書(内閣府)」を参考にして考えたいと思います。


高齢者の収入と支出から見えてくる生活と暮らし方


資料について
資料によっては統計年に差はあるものの傾向を把握するには大きな差はないと思います。生活と暮らし方は地域間の格差もありますので「高齢社会白書」も参考にして考えてみます。

貯蓄高 2836万円

高齢者の世帯の貯蓄現在高は平均2386万円、中央値(世帯数の中央に位置する世帯)でも1560万円の貯蓄額があります。これらは金融資産の合計ですが、さらに不動産などの資産を加えるとさらに大きな資産を保有していると考えられます。高齢者世帯では持ち家比率が82.7%(全体61.2%)と高いことからもわかります。

住宅費・教育費・外食費

持ち家は賃借料がかからないので住宅費がかからないということはなく、経年劣化による修繕費が発生しますので40歳代以降はほぼ同じ額で住宅費が発生しています。教育費は50歳代までは学費・仕送りなどが発生しますが、60歳代以降では極端に少なくなっています。外食費も60歳以上で少なくなることを考えると、高齢になるにしたがって支出が少なくなることがわかります。


高齢者の収入と支出

高齢者の生活と暮らし方を収入と支出だけでは判断することはできませんが、収入と支出についてはいくつかの特徴があります。
  • 収入 = 年金 + 貯蓄 + 不動産 + 労働収入 
  • 支出 = 衣食住 + 医療 + 健康 + 旅行 + 介護 
年金収入は何例に関係なくほぼ一定ですし、衣食住に関わる支出につていては高齢者になったからといって大きく変わりはありません。それ以外の項目については高齢者間で個人差があると考えられます。さらに収入の大きな割合を占める年金と貯蓄は個人差はあっても地域差はありませんが、その他の項目については地域差が大きく影響してくるのではないでしょうか。




地域によって異なる高齢社会の違い


高齢化率の違い

高齢化率が1番低いのは沖縄県の21.0、2番目が東京都の23.0です。一方で高齢化率が一番高いのは秋田県の35.6となっています。現状はこのようになっていますが、今後は大都市で高齢者の増加が顕著になり、人口5万人未満の都市では高齢者数が減少すると考えられています。高齢者も都市部への集中化が起きると考えられています。


介護の地域差

現在の生活だけではなく、これから将来の生活についても考えるのであれば「介護」についても触れておかなければなりません。1人当たりの介護給付費は全国平均で27.4万円ですが、1番低いのが栃木県の約24.5万円、1番高いのが大阪府の31.9万円と差が生じています。また同じ都道府県内でも市町村によっても差があり、介護費と介護認定率にも差があります。


個人差と地域差

高齢社会に限らず「生活と暮らし方」には個人差と地域差が生じます。高齢者になると個人差と地域差を自分の力で埋めることが難しくなることをまず認識する必要があります。例えば、高齢になったから健康に関する支出を多くするのではなく、高齢になる前から健康に対しての意識・知識を高めて、自分の知見に見合った健康方法と支出を行うようにすべきだと思います。

高齢社会を意識する

では何歳ころから高齢社会を意識するようにすればよいのでしょうか。10歳では早すぎる、20歳でも早すぎる・・と考えていくと、少なくとも50歳には高齢社会を意識するべきだと思います。50代になるとライフプランの再設計を行う人もいますが、その前に50代からのライフスタイルをどのようにするかを考えることが先決です。




人生後半戦の生活と暮らし方を考えるために


高齢者になってからライフスタイルを考えることが遅過ぎるということはありませんが、遅いとは言えるでしょう。65歳になって、さてこれからの生活と暮らし方をどうしようと考えるようでは出遅れていることは否めません。 次のようなことは行っているでしょうか。
  • 現状の収入と支出を記録する
  • 現状の健康状態を把握する
  • 現状の人間関係を見直す
  • 現状の住処を終の棲家とするかを考える 
すべて「現状の〇〇〇を~~~する」としていますが、これらの「現状」を「将来」に変え、「~~~する」を「予測する」ことに変えて考えます。そして現状から将来にかけての変化が大きくないことが理想的です。定年になったら、65歳になったらという考えよりも、「50歳になったら」と考えた方がよいと思います。

まず「知ること」、次に「できる・できない」を判断すること、そして「やること・やらないこと」を決め、あとは実行するだけです。仕事や働き方について考えるのとは違い、生活と暮らし方は待ってはくれません。50歳過ぎたら人生後半戦と思い覚悟を決めましょう。


まずは健康から・・